ご冥福をお祈りします

ヨハネ・パウロ2世が亡くなられた。

宗教を信じることが大嫌いで(宗教を研究した論文は好きですけれど)、特にキリスト教については悪印象ばかり抱いている私ですが、そんな私ですらこの方は、ひとりの誠実な人間として好きでした。

ブッシュ親子が盲進するイラク戦争に反対されたのはもちろんとして(←当然です)、2000年前のユダヤ人虐待や、十字軍のイスラム教徒への蛮行までも、キリスト教として公式に「間違いだった」と認める発言をされたことなど、いま思い返してもちょっと信じられないくらいスゴイことだと思う。

ガリレオ裁判の非を認め、ガリレオ・ガリレイの破門を解いたのも、この人だ。

子ブッシュは現職の米国大統領として初めてローマ法王の葬儀に参列するそうだが、その理由が「妊娠中絶と安楽死に反対する立場が一緒だから」というんだから笑わせてくれるよまったく。命の尊さを訴え続けた人物と、たまたまごくごく一部の主張が(見た目だけは)重なったからって、同じ価値観を有する人間ぶってるつもりか。お前のやってることは、名指しで非難してたんだぞ教皇は。

ついこないだ気づいたのだが、
ヨハネ・パウロ」という名は、英語読みだと「ジョン・ポール」になる。ジョンとポールか……この組み合わせが偶然なのか意味があるのかは知らないけれど、
いずれにせよ確かなのは、LOVE&PEACEを訴え「愛こそはすべて」と世に謳ってくれる人がまたひとり消えた…という事実だ。

(4月5日記す)