変装する私

家の中でゆっくりくつろぐための部屋着を購入した。
スウェットの上下、ユニクロで1800円也。


さっそく着替えて、よ〜しコレで休日のリラックス度アップだ!…と思っていたのに、いきなり妻に爆笑された。


「そういうカッコをすると、アンタもまるっきり、どこにでもいるオッサンねぇッ!」


……むむむ。
そう言われて、鏡に映る姿を自分でも確認してみた。のっそりしていて……なんだか長い冬眠から目覚めたばかりの熊みたいだ。


……でも、だって、しょうがないじゃん。
私も来月で44歳。アラフォーもとっくに突破して40代ど真ん中だもん。


「要するに、若づくりすることに綻び(ほころび)が出はじめた…ってことよね」


……ぐぅぅ。
鏡のなかでは、チビでメタボ予備軍でさらに薄毛を誤魔化すためにスキンヘッドにした私が、眉をしかめていた。


しかしなるほど…考えてみれば、
普段の私は、ポケットのたくさんついたズボンや派手な絵柄のシャツを身につけて、若者の姿に“変装”していたということになる。

街中でときおり、「おいおい、いくらなんでもそれはムチャでしょうが…」とツッコミたくなる女装のヒトを見かけることがあるけれど、この私の“若々しい服装”も、そろそろきっと、それとおんなじくらいムチャになりはじめてきたのに相違ない。


世間さまから、「それはムチャだろっ!」とツッコミ喰らう前に、
“若者のコスプレ”はもう引退するべきだよなぁ……と悲しく反省。