犬を飼えない理由

Tuduki2009-03-18

……だって、すぐ死んじゃうんだもの。



イヌがヒトと比べて短命なことはもちろん知っていたけれど、それでも30年くらいは生きるんだろうとつい数年前まで信じていた私。わずか十数年の寿命だと知ったときは愕然としたものだ。


幼いころから団地暮らしで、犬や猫なんて飼えなかった私。だからマンションから一軒家に住み替えたとき、幼い頃からの夢だった犬を飼うことを、もちろん考えた。犬を飼うことに消極的な妻との話し合いがだんだん尻すぼみになって、うやむやのうちに計画消失してしまったのだけれど。まあ結果的には、4人の息子たちを“飼う”だけでてんてこ舞いの現状を鑑みれば、さらに犬の世話まで追加しなくて正解だったなと思う。でも、犬と散歩をする人たちを見ると今でもやっぱりいいなぁ…とものすごくウラヤマシイので、いつか息子たちが親離れしちゃって寂しくなったら、いよいよ飼ってみようか!…なんて考える。


考えるのだけれど、
長男が社会人、四男も中学生になる約10年後に飼い始めたとして、冷静にシミュレーションしてみると……。


私は50代前半…きっとまだまだ元気。
成長した息子たちの代わりに、子犬がじゃれてきたりして…さぞ可愛いことだろう。


だが、その10年後。私は60代前半…きっとまあまあ元気。
「イヌの年齢はヒトの6倍」なんて言うそうだから、飼い犬も人間の年齢に換算すると同じく60歳…きっとまあまあ元気。


そして、さらに数年後。私はいよいよ70代…元気かなぁ? 
そのとき飼い犬はおそらく…………うわあ。
そんなタイミングで可愛がってた犬が死んじゃったら、どうなっちゃうんだろうオレ?


というワケで、
私自身は人生に於いて既にもう、犬を飼う時機を逸してしまったのだと気がついた。


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知人からいただいた試写状で、
『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』(3/27公開)を鑑賞。
http://movies.foxjapan.com/marley/


ラスト、会場にはすすり泣く声が響いていました。
TV-CFもコメディ路線から“泣ける”映画へと売り方をシフトしたみたいだけど、正解だと思う。


私自身はむしろ、犬の映画というよりも、
育児でストレス溜まりまくった奥さんの様子やその奥さんの考え方や言い分、またそんな奥さんにうまく対処できずオロオロするばかりのダンナ(主人公)の姿などに、めちゃくちゃ共感を覚えたのだが……なかなか面白かった。


人生なんて思い通りにいかないほうがフツー。
てゆうか、思い通りにいかなかったことこそが面白いし、きっと大切なモノなのだ。