Myベイビーの初節句

今年の「子どもの日」は、昨秋に産まれたMyベイビーにとっては初めてやってくる端午の節句


なので月曜日に、「来るよね?」と一応確認のTELを入れたら、「そりゃ行くつもりだけど……ちょっと待って。やっぱり明日(注:昭和の日)行くことにした!」なんてお袋に返答された。翌日の来訪なんてあまりに突然すぎる事態を勝手に決められてしまい、困りまくる妻に謝りつつ、しょうがないから当日は早起きして早朝から必死に掃除したりして……。


で、29日の祝日。やって来たお袋に「なんで初節句なのに、端午の節句当日じゃなくて今日来るのよ?」と訊いたら、「だって5月5日は仮装行列の雨天予備日なんだよ」とサラッと返された。5/3開催予定の「ザ よこはまパレード(横浜国際仮装行列)」を見物するために万全を期すウチの親……ってオイオイ、雨天順延なら5/5は予備日のさらに予備日じゃん。こりゃまた盤石の構えすぎる! 孫の初節句よりも仮装行列のほうがそれほどまでに大事だというのかよ!? ……大事だというんだな、ああそうですか、そうですね。まあ仕方ないか。いくら初節句つっても四男ともなれば、爺さん婆さんだってそりゃ飽きてくるというモンだ。

「それにホラ、あと何回見られるかわからないだろ……うひひ」とお袋。自分たちの健康とか寿命をネタにするなよお袋……一緒に笑ってもいいのか判らないじゃんか。


じつは現在、親父が病院通いをしている。昔から頑丈な体躯を自慢していた親父だけれど、健康診断を受けたら結果が思わしくなくて、電話で病院から呼び出されたお袋が慌ててタクシーで向かったりして…と大変だったらしい。

……機能が低下していたのは腎臓だった。それで食餌制限が必要なためにお袋まで呼び出されたのだけれど、親父の健康のために…と毎日食べさせてたバナナや野菜ジュースが却って腎臓に負担をかけてしまっていたそうで……それを知ったお袋、かなりショックを受けていたそうだ。


「バナナは嫌いだから、もう食べなくてもいいからありがたいよ」なんて言ってニヤニヤするのは、当事者である親父本人。嫌いなバナナ以外に、好きな食べものだってたくさん食べられなくなったハズなんだが。東北出身なので塩っ辛い味つけが好きだった親父だけれど、漬け物とか野菜の煮つけなんかを肴に酒を呑むことも、現在では相当に制限されている。


……でも、焼酎のソーダ割りをあいかわらずガブガブ呑んでるんだよなぁウチの親父。つまみもなしにガブガブと。大丈夫かよと心配したら、

「だってアルコールは腎臓に関係ねぇもん。医者にも止められてないし」

…なんて、小学生の屁理屈みたいな返事。ったく74歳のくせに。


端午の節句。柏餅を包む柏の葉には「子孫繁栄」の意味がある。
若い芽が育つまでは古い葉が落ちないことに由来するそうだけれど、それは言い方を変えればつまり「新しい葉が育ってきたところで、古い葉が落ちる」ということでもある。う〜〜む。現在の我が家にとって、なんだか象徴的なハナシだぞ。


親父とお袋の代からの、命のバトンリレーは済んだんだな…と思った。
もちろん、まだまだ何年も元気に生きててくれるだろうけれど、ともかくバトンはタッチされた。そしてやがては我々も、さらに次の子孫へとバトンタッチする番が来る。