新しい地下鉄に、新しい名前

Tuduki2008-03-30

日曜日30日に、横浜市営地下鉄の新路線が開通した。


新駅のひとつ「都筑ふれあいの丘駅」が、我が家にとっては新しい最寄り駅になる。これまでバス便に頼らざるを得なかった我が家の界隈(…といってもニュータウン構想に基づいてそれなりに便数は充実してたんだけど)は、新線開通によっていきなり「駅まで徒歩△分」の「交通至便」な土地になった。……まあそのせいで地価が上がると税金に反映されるので、あんまり“至便”にならなくてもヨカッタんだけど、ともかく新しい駅が出来たのは気分がいい。これまで空き地だったところにバスターミナルとタクシー乗車場も出来たし、とてもスッキリしたし。


都筑ふれあいの丘駅」……しゃらくさい名前ではある。
もともとは地名そのままに「葛が谷駅」になるはずだった。地理的には駅がある場所は「葛が谷」と「高山」にまたがっているのだけれど、でもまあ「葛が谷駅」でいいんじゃないの…ってことで。ところが数年前、「高山」のほうに大きなマンションができた。それで、「高山」住民である利用者のほうが多くなるハズだから、「葛が谷駅」をやめて「高山駅」に変えたほうがいいんじゃないのか?…という意見が出てきて、駅名をどっちにするか少々いろいろ揉めたらしい。

その結果、最終的に「都筑ふれあいの丘駅」という名前に落ち着いたというワケ。これは、駅の近くにある複合施設「都筑ふれあいの丘」の名前に由来している。まあ由緒ある地名をないがしろにした印象が多少不愉快な気もするけれど、“おとな”な対応感あふれる解決だったようにも思う。新潟県燕市三条市が名称争いして、「燕三条駅」と「三条燕インターチェンジ」とで痛み分けした実例なんて、後世にまで延々と語り継がれて(しかも名前自体がその証拠となって)なんだかみっともないモンね…と。あんなふうにならないでヨカッタ。


それにそもそも「葛が谷」という地名は「くずがやと」と読むのが正しいのに、「くずがやえき」になるところだったようだし。よそのヒトにも読みやすいようにという(余計な)配慮だったらしいけど……要するに最初っから、由緒ある地名への配慮はないがしろにされてたワケだ。



新路線の名称は、一般公募で決められた。
従来の横浜市営地下鉄は、横浜・桜木町・関内などわりと海っぽいところを通っているけれど、新路線のほうは住民たちが「横浜のチベット」とシャレで自嘲するような地域で、まるっきり山の中だけを通過する。それで私も、従来の路線を「海線」そして新線を「山線」と呼ぶのはどうだろうか?…なんて冗談で言ったり冗談で応募しようかと考えたものだ。ふたつ併せれば「海線」「山線」=「海千山千」になるじゃん…というシャレで。もちろん「横浜のチベット」住民なりの自嘲ってことで。(関係ないけど、昨今のチベットのニュースには胸を痛めるばかりです……人権尊重しろよ中国!)


結局、新線は「グリーンライン」と名づけられた。そして従来の路線は「ブルーライン」という名前になった。
もちろん「グリーン=山」、「ブルー=海」の暗喩なワケで……なぁんだ、私の冗談もコンセプト自体は100%合致してたんじゃんか!


グリーンライン」「ブルーライン」なんてのもまあ、しゃらくさい名前ではあるけれど、明治の昔からずっとしゃらくさい感を呑み込んできた、ハイカラなYOKOHAMAがやることだから、これはこれでOKかな…という気もする。
少なくとも、“新東京タワー”に「ゆめみやぐら」とか「ライジンイーストタワー」なんて名づけようとするセンスよりは1億倍マシだよね…と。