妄想の「630円」、悲劇の「780円」

Tuduki2007-07-26

クルマを動かし始めたら、自宅前の路上で何かがうごめいている。
もしやと思って近づいてみたら、なんとそれは630円(税込)!


もちろん「630円」というのは比喩表現で、その正体はカブトムシのメス。「630円(税込)」というのは、渋谷の東急東横店屋上にあるペットショップでの値段だ。ともあれ、「630円」が道ばたに転がっているんだから、港北ニュータウンにいかに緑が残っているか(…というよりもいかにTOKYO的でないか)を示す実例だとは言えよう。


で、メスだけを飼うのはサビシイよな…と思って、とりあえずオスは1匹だけ買おうかと渋谷のペットショップを訪ねた次第。…だったのだけれど、オスは1050円(税込)もして、これまたビックリ! ……当然、買わずにあきらめた。


カブトムシ売り場のそばには、
“オスとメスをいっしょに飼うと長生きしません。同じ飼育器に入れるのは、繁殖のときだけにしましょう”
……みたいな内容の注意書きが貼られていた。


「ヨメさんが美人だとダンナは早死にする」という冗談みたいな民間伝承があるけれど……カブトムシよ、オマエもか!(笑) でもコレ、子どもに「なんで? どうしてオスとメスをいっしょに入れると早く死んじゃうの?」と尋ねられたら、親としちゃ説明しづらいよなぁ……(笑)。


「オスとメスの仲がよすぎると疲れちゃって寿命が縮むんだよ」とでも答えるのか? 

「じゃあパパとママもすぐ死んじゃうの?」、「い…いや、ウチは絶対に長生きできる!」なんて答えたりして(笑)。


あ、いまふと気づいたけれど、
もしかしたら日本人が世界一寿命が長い理由も、もしかしたらそれが原因だったりして!?(笑)
http://allabout.co.jp/contents/sp_gwabroad_c/kekkonlife/CU20070417D/index/



なんて妄想仮説を展開しつつ、結局は港北NTのペットショップにて購入。こちらでは780円だった。帰宅したら既に息子たちは寝ていたので、飼育容器にそっと入れておく……明日の朝、子ども達が見つけたらきっと大喜びするぞ!


……という親心あふれる目論見だったのだけれど。
朝になったら「780円」は、なんと既に息絶えていた……マジかよ。早起きした息子たちが発見したのはカブトムシ(オス)の死がいになってしまった…トホホ。

それにしても、
それほど激しく燃えたのか……買ってきたばかりのオスよ!? 情熱の一夜を過ごしたというのか? 命を焦がす恋だったというのか……「780円」よッ!?


路上に転がっていたカブトムシのメス、もしかしたらカブトムシ界のクレオパトラ或いは楊貴妃…ともいうべき「魔性の女」だったんだろうか? それとももしかしたら、じつはこのメスはペットショップに雇われた「女の殺し屋」で、買ってきたオスを次々と殺してペットショップをどんどん儲けさせようって魂胆なんじゃあるまいな?


……なんて具合に、あまりに早すぎる死を前にして、私の妄想仮説は広がる一方だったのであった。


なお、
いくら生き物の寿命は判断しづらいとはいえ、いくらなんでも一晩もたないのはあんまりだし子ども達がかわいそうだと思ってペットショップに電話したら、快く、交換に応じると言ってくれました。
良いショップです、【ペットエコ】http://www.yoneyama-pt.co.jp/peteco/