ビミョ〜なお年頃

Tuduki2007-07-17

2週間後に行われる参院選のポスターが街を賑わせている。


私の勤務地の都心部で争う候補者たちは、ポスターからしていろんな意味で“百花繚乱”。毎回よそごととして楽しませてもらっているけれど、いかにも東京らしくてイイなぁ…とも思う。フツーの常識だとヘンに見えるヒトたちもちゃんと立候補できて、かりにフツーの感覚にはヘンだと思える論調だとしてもそれを堂々と主張できる「公平」さは、「選挙」の在り方として非常に大切なことだし。


そんな東京の“百花繚乱”ぶりに比べると、居住地の神奈川県で争う候補者は……まあ至ってフツーだ。もちろんフツーだからってガッカリすることでもないけれど(笑)。ただ、そんな中で、とある候補者のポスターのとある文字が、やたら気になった。そのポスターには、こんな文字がはっきり明記されているのだ。


「43歳」


???? ん〜〜〜? なんかビミョ〜〜〜……
わざわざ43歳という年齢をポスターに明記して強く訴える意味が、正直ちっとも理解できないんだが…私には。
これが30代前半ならば、若いなぁ!…と間違いなく思うし、38とか39歳ならば、ああ若い候補者なのだと訴えたいんだな…と理解できるのだけれど。「43歳」ってのはどうなんだろう? 若さをウリにできる年齢じゃないよなぁ……。


私はひとつ年下の42歳だけれど、このくらいの年齢って社会的にはいちばんフツーの…なんでもない年齢だと思えるんだが私には。たとえばオネェちゃんがいる呑み屋で「おいくつなんですか?」と訊かれたときに、「いくつに見える?」と絶対に訊き返しちゃいけないような……だって会話が続かないじゃん。42とか43歳って、ほとんどたいていの場合は「まあそんなもんだよね」と納得されちゃうような……見た目の特徴を発揮しづらい年齢だと思うから。


まあなかにはブラピやジョニデやキアヌみたいに、異様に若々しい40overもごくごく稀にいる。もしもそんな候補者ならば、「いつまでも若々しさを保っているけれど、じつは43歳。けっして若造なんかじゃないんですよ!」というアピールも成立し得るけれど……この候補者の場合はどうなんだろ? ポスターからは、肌の色ツヤ具合は若々しく見える。…けど、なんだか全体に少しばかりふくよかで……メタボっぽいぞ(笑)。私よりも、たった1歳だけしか“先輩”じゃないとは、とても思えない。


もしかしたら、「ものすごくオヤジくさく見えるけれど、まだたったの43歳なんですよ」というアピールなんだろうか? でもそれって逆効果だよなぁ…。実年齢より老けてみえて、しかもメタボな外見だなんて……この不景気の時代にのうのうと暮らしてますと自らアピールしてるようにすら、私には思えるのだが? それとももしや、その贅沢な暮らししてそうなルックスと相まって、バブル世代であることをアピールしてるんだろうかッ!? ……はは、まさかね。


たしかに政治の世界では、フツーの社会なら定年退職する年齢を超えた世代の高齢者が、中心を担って活躍をしているので、そんな世界では「43歳」というのは“若い”と言えるだろうけれど。そんな政治の世界の常識をモノサシにして、フツーの社会の有権者に訴える感覚のズレが、私にはなんだかオモシロイ。



どっちみち、かのリンカーンが言ったように、40歳を超えた男は自分の顔にすら責任を持たなきゃいけないワケで……年齢をウリにする(…っつうかウリにできると考える)のは、同世代としては他人事ながらちょっと恥ずかしい。アピールすべきは年齢じゃなくて実績だよね。