ちいさな収穫祭

『港北プロヴァンスの12か月』…なんてほどのモンではモチロンないけれど。
週末はビール片手(…じゃなくて両手? 何本も呑んだから)に庭いじり。


庭先に植えた89円のプチトマトの苗。いつの間にかぐんぐん…どころかワサワサと唸るほどに成長して、気づけばフェニックスやオリーブの縄張りまで浸食して、我が家のシンボルツリーの如きありさまだ。塀を越えて道路にまではみ出ながらたわわに実をつけている。おかげで最近は毎日のようにたっぷり収穫できて、その点は大層ありがたい。

ホントなら適度に剪定して、栄養を実ひとつひとつに行き渡らせるのが正しい栽培法かも知れないけれど、陽当たりが良いのか土が良いのか、スーパーで売ってるのとまったく遜色ない…どころかむしろ味が濃くて甘い。マンション時代にプランターで育てていたころは、水やりや肥料にどれほど手をかけても、小ぶりで皮ばっかり固い実だったというのに……まったく手をかけずにほったらかしでちゃんとした実ができるんだから、「大地の力」に驚くことしきりだ。


その反面、枝豆はなかなか育ってくれない。でもまぁ夏の始まりの収穫の記念に…ってことで摘んでみたけれど。少ないので電子レンジで茹でてみる。小皿ひとつ分……ちょうど居酒屋でお通しに出されるくらいの量だった。



シソの葉は、庭のあちこちに勝手に自生して困るほどだ。造園業者が入るまでのあいだ放置していた鉢植えのシソから種が散乱したらしい。根っ子ごと掘り起こしてはコーナーに集めて移植していたのだけれど……もう無理、あきらめた。勝手に成長させて、そのたびサッサと食べることにしようと決めた。


そんなワケでこしらえたのは、ホヤのシソ巻き。塩をふったキュウリとホヤを同じくらいの大きさに細く切り、シソでくるくる巻いてタッパーに並べたら、さらに上から塩をふって冷蔵庫へ……要するにホヤの浅漬けだ。くせが強すぎて好みの分かれるホヤだけど、この食べ方が私はいちばん好きだ。ビールにも日本酒にも合う。


▲ど真ん中に虫の食った穴があるのは御愛嬌(笑)。



シソの実は醤油漬けに……プチプチの食感が旨い。種を喰っちゃえば繁殖しすぎも防止できて一石二鳥(笑)。







息子たちにも収穫の楽しさを味わってほしくて、イチゴとラズベリーも植えてあるのだが……。
 

初めのうちこそ面白がって喜んで、摘んで食べたりしていたけれど…今ではちっとも見向きもしない。小さくて酸っぱいから仕方ないか、まあ野鳥でもやってきて食べてくれればいいや…と思っていたのだが、野鳥すらも見向きもしてくれない。摘み取られずにそのままミイラ化したイチゴとラズベリーの実がたわわに成っているのは、さすがにあんまりだ。


あんまりなので、食べられそうなのを摘み取ってジャムにしてみたら……ケッコウ旨かった。


▲自家製イチゴジャムをかけたヨーグルト。飾りのミントももちろん我が家の庭育ち。


……なんて過ごし方をした週末でした。
「大地の力」を吸いとって唸るように育っているのは、プチトマトばかりじゃないらしい。