住まいの自慢をしてみる

Tuduki2007-05-28

週末恒例の早朝ママチャリぶらぶら散策から戻ってきたら……我が家をジロジロ見ている男がいた。


歳の頃は30代半ば、短パンに半袖Tシャツ1枚という軽装そして丸刈りアタマにいかつい顔。
なんだよこの不審者は?…と思いながらそいつの脇をすり抜けると、「カッコイイよなぁ…この家」なんて連れの女性(奥さん?)に言ってるじゃありませんか! 思わず心の中でガッツポーズを決める私であった。……とはいえ、「そんな“カッコイイ家”の住人がこんな私でスイマセン」と言いたくなるような私であったのだけれど。古びたママチャリの前後のカゴに、スーパーと農家の朝市で買った食材をぎっしり詰めて、朝っぱらから汗だくの40オヤジなんだもんなぁそのときのオレ。

妻にその話をすると、「そうそう、最初アンタが帰ってきたのかと思ったのよ……それにしちゃ若い女と一緒なんで妙だなァ?…って」と。なるほどたしかに私も“短パンに半袖Tシャツ1枚”それから“丸刈りアタマにいかつい顔”とおんなじである……けれど、ハナシの主旨はそこじゃないだろっ!(笑)


通りすがりのヒトに“カッコイイ家”だと思われるなんて、まったくもって大借金して家を建てた甲斐があったというモンだ。といっても別に我が家は、広くて大きいワケでも外観が豪華なワケでもない……そんな資金は全然なかったし。もちろん渡辺篤史はいつまで待っても訪ねて来ない(笑)。だから厳密には“カッコイイ”という表現は正しくないと思う。ただ、外観面では私なりに意識的に気を配ったところがあった。それはなにかというと「全体的にユル〜く見えること」。この家には、きっちりピシッとしたヒトなんか住んでませんよ…と世間様にアピールする外観にしたかったのだ。

具体的には、我が家の建物は、土地面積相応の大きさよりも、わざとひとまわり小さめに建ててある。私の美意識では、許容量めいっぱい(ウチのあたりは建ぺい率40%&容積率80%が上限)の家屋にせず、それなりに庭らしい “空間”を残したほうが見た目のバランスが良くなる…と考えたからだ。

庭といっても、樹木や草花がふんだんに生い茂っているワケでもない。子どもの三輪車やオモチャが雨ざらしで散乱している……でも、ふつうより意識的に“空間”を残したおかげで、放置されたオモチャすらもユルさを演出するオブジェなんじゃないかと思うほど、我が家の印象はのんびりしているのだ。おかげで陽当たりもよいし。短パンで日なたぼっこしながらビール呑むのがいかにも似合いそうな家……冒頭の、私と風貌の似た“不審者”な御方はそのへんに敏感に反応したに違いない。


そんなワケでこの週末も私は、真っ昼間から通行人の目なんか無視してゆるゆる飲酒してたのですよ……なにしろそういうふうに過ごすためにつくった家なのだから、これでいいのだ!


※写真は庭の巣箱。マンション時代にベランダの雰囲気づくりで飾っていたのを、捨てるのもモッタイナイので思いつきでヤシの木に括りつけてみた。なんだか鬼太郎の家や妖怪ポストみたいで妙な感じなのだけれど、こないだからシジュウカラのつがいが棲みついた模様です。うまいこと写真が撮れたら、ゼヒとも披露したいモンです。