上野でミイラに会う

Tuduki2007-01-23

新宿京王百貨店で開催される、新年恒例の全国駅弁祭りは本日23日まで。でも本日の私は、上野駅で駅弁(&当然ビール)を購入だ。


江戸前の名物、煮穴子(←でもどうせ東京湾産じゃないだろうけど)を盛った駅弁。もちろんmade in TOKYO〜台東区製。

上野駅を訪れたのは、『あゝ上野駅』の歌手・井沢八郎氏を悼んで…というのはウソで、国立科学博物館(科博)で開催中の「大英博物館 ミイラと古代エジプト展」<http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2006/mummy/index.html>を見るのが目的だ。先日スーパーでキンメ鯛の干物を眺めているうちにミイラ展のことを思い出したのだ…というのは本当にホント。


ミイラだとかガイコツだとか、要するに過去の誰かの“死体”から科学的に歴史を読み解く…というのが、とても好きな私である。ミイラ当人だって、まさか自分の体が数千年後に研究材料となるだなんて夢にも思わなかったろうに……ミイラもガイコツも、かつては一個人として自分自身の人生を綴っていたんだよなぁ…なんてことに勝手気ままに思いを馳せるのが好きなのだ。研究面は研究者におまかせして、私はひとりよがりに歴史ロマンを思い描く。


斬新で非常にオモシロイ特別展だった。
一度バラしちゃうともう二度と元に戻せないので、最近の研究ではミイラを棺の中から出さずにCTスキャンで透過図をつくって分析する。…ということまではニュースなどでよくやるので知ってはいたけれど、この特別展がスゴイのは、そこで終わらないことだ。そのCTスキャンで読み取ったデータをCGで立体化し、それをなんと!3D映像としてスクリーン上に映し出すのだ! 観客はアトラクションでおなじみの3Dメガネをかけて、ミイラの立体映像を見る。しかも!その映像の中で、我々観客の視線はミイラの体内にまでもぐぅぅぅんと入り込んでいく!……この演出には驚いた。TDLの「ミクロアドベンチャー」やUSJの「T2-3D」なんかと同じ手法でミイラの腹の中にまで入り込むなんて演出をよくも思いついたモンだよ大英博物館! べらぼうにブラボーだ。

それにしても、科学を駆使した現在の研究技術には驚くことしきり。棺を壊すことなく中身を正確に把握し、ミイラ職人のうっかりミスまでも見つけてしまうのだから。


業務が忙しくないうちに見物しとくか…と、ふだん素通りしていた常設展もついでに覗いてみたのだけれど……こっちも非常によくできていて驚いた。地球上のさまざまな生き物がものすごいボリュームで展示されていて、情報量に押し潰されそうな感覚に襲われる……これは楽しい! また、【愛・地球博】で使用されたものを移設したという「シアター360」というのもヨカッタ。プラネタリウムを上下に重ね併せたような球体のスクリーンに映像を投影して、足の下も含めたすべての方向に映像が広がる仕組み。上映時間は8分程度と短いけれど、入場料たった500円(しかも高校生以下は無料!)で、常設展もコレも楽しめるとはオドロキだ。


今度は息子たちを連れてこよう……大喜びだろうなぁ。しかもカネもかからないんだから、私も大喜びだ(笑)。