新サンマ88円、ランプ690円

土曜日の夜、テレ東【出没！アド街ック天国】は、わが「港北ニュータウン」特集だった。
＜http://www.tv-tokyo.co.jp/adomachi/060902/index.html＞

そのせいか翌日曜日、いつも利用するOKストア（番組では、第29位）は普段にも増して大混雑で、買い物が大変だった。北海道産の新サンマ、まだ出回り始めたばかりのこの時期に1尾88円！……さすが安い。

安いといえば、世界的に有名な安い家具屋IKEA（番組では第3位）が来週末、第三京浜港北インターそばにいよいよオープンする。平日でも大盛況だという船橋＠千葉に続く国内2号店。先日その商品カタログがポストに入っていた。オシャレっぽいスタンドランプが690円！……さすが安い。

でもなぁ……近所に出来るし、私ももちろん冷やかしに出かけるとは思うけれど、絶対に買わないだろうな…と思う。理由はやっぱり単純だけど、“オシャレっぽい”けど“オシャレ”とは思えなかったから。ライトだけじゃなくその他の家具にしても、“○○風”といえそうなデザイン或いはここんとこしばらく流行っている“シンプルモダン”や“ナチュラルカントリー”というキーワードで括れそうな品揃えをしっかり押さえてあるようだ。……でもなんだか私の目には、最後のツメが甘い感じに見えて仕方ない。「この値段でこんな感じのものが手に入るのか！」とオドロキはするけれど、だからって自分のモノにしたいとは思えなかったのだ私には。

私はまったくブランド主義ではないし拝金主義でもないし「高いモンはやっぱりちがうなぁ…」なんて値段を価値の目盛りにすることもまったくない。本棚は通販だしPC机は量販店で購入したし、子ども部屋は1000円台のカラーボックスだらけだし。“シンプルモダン”じゃなく“シンプル”そのもの…つうか“武骨”といったほうが正確なほどの味気ない（そして安い）家具。でも実用品と割り切れる家具なら、私にはそのほうがいい。“オシャレ”になりきれず、“オシャレっぽい”という中途半端な立ち位置の商品は、むずがゆいから。

それから、多くのよその家にも我が家とおんなじ家具がある…という状況もイヤだな私は。5万円のソファは確かに安いけれど、私は愛せない。実用品は武骨で味気なくていいけれど、ソファやテーブルはほおずりしたくなるほどの気持ちが湧き出てこないのはヤだな…と思う私だから。少しくらい高くても、思わず頬ずりしてチューしたくなるものを選ぶな私なら…その代わり最低でも10年以上使うだろう。

いくら飽きがこなくて上質な家具で有名な北欧からきた会社だからって、IKEAはそういう伝統とか価値とかとは全然別の出自なのになぁ…とも思う。「日本人は全員カラテ家だ」という誤解に近いものを、私は感じるのだけれど…どうなんだろう？

塩焼きしたサンマは秋の味がした。もう夏のことは忘れろよ…と諭すような味だった。