米米CLUBの新曲

Tuduki2006-07-20

期間限定で再結成した米米CLUBの新曲【WELL COME 2】を鑑賞。


じつは私、彼らの大ファンだったのだ……それもわりと早くからの。
‘85年の深夜番組『冗談画報』(CX)の、たしか第2回の出演者が彼らで、それ見て大ショックを受けて以来だから、今年でファン歴21年! まだ全国的な人気者になる前の、横浜ビブレ21にあったライブハウスで行われたライブだとか、横浜市大やフェリス女子大で行われた学園祭ライブにさえも行ったのだよ私は。

あの頃、たしか表記は「米米クラブ(←CLUBではなく)」だったし、ギターは博多めぐみだったし、シュークリームシュは3人組だった……なんてこと言ってもファン以外にはわからないか。
また当初の客層は、DCブランド黒ずくめ系とコンサバ清楚系が混在していたけれど、いずれにせよ「おしゃれさん」がめいっぱいオシャレして見に行く、“大人の”エンタテイメントだったように記憶している。(どうでもいいが当時の私も黒ずくめでした)

それがいつの頃からか、お揃いのコスプレに身を包み、開演前のロビーで踊りの練習にはげむ10代の女のコたちが現れはじめた。でもって、そんな“小娘”たちの様子を微笑ましく眺めていた“大人の”女たちだったのに……あっという間に“小娘”の“コスプレ”の“踊り”のほうが主流になってしまった。あれにはビックリしたもんだ……。

“大人のオンナ”な客がみるみる激減していくし、“小娘”たちと一緒に踊りに参加してないと「ボーッと突っ立ってるオジサン」呼ばわりされそうだし、なによりもチケットがものすごくとりづらくなったし…と、個人的には居心地が少々悪くなっちゃったけれど、あの小娘たちの「熱狂」が、米米CLUBを支えまたその方向性を決めたんだろうなと思う。


コスプレ小娘ファンたちの増殖に戸惑いながらも、社会人になってからもライブには必ず行っていた私だったけれど、仕事のおかげでカールスモーキー石井氏に会えたときは嬉しかったなぁ……。もっとも、そのときのことでいちばん強く覚えているのは、その記事ページのレイアウトを依頼したデザイナーにものすごく怒られたことだけれど。そこそこ古くからのファンを自認していた私。その思いこみで、バンド名の正式表記がいつのまにか「米米クラブ」から「米米CLUB」に替わっていたことを、ソニーの原稿チェックで直しを要求されるまで知らなかったのだ。

記事のアイキャッチになるようにと、デザイナー氏が苦労して作った【米米クラブ】のデザイン文字が台無し…どころか、その晩のうちに最初から改めて【米米CLUB】表記でデザイン文字を作り直さなくちゃならなくなったんだから、彼が怒るのも当然だ。「クラブ」と「CLUB」ではカタカナとアルファベットでまったくちがうし、文字数だってちがうから全体のバランスも狂ってしまうのだから。現在ならPC画面上でページ全体のデザインを修正するのも、それほど大変ではないけれど、当時はどの書体でどんな文字を使うか決めたら写植屋にそれを注文して、写植が届いたらようやくデザイナーが加工して…という作業手順だったので、キャッチコピーなどを修正する際は、時間も手間もかかって大変だったのだ。「てめぇ、“大ファンだから間違いありません”って自信たっぷりに言ってたじゃねぇか!」と、ものすごい剣幕で怒鳴られた……あれは、いい勉強になったなぁ。


米米CLUBの新曲【WELL COME 2】、後期のようなスカした感じの曲じゃなくてホッとした。やっぱり大騒ぎなこっちのほうが、米米としては本義だよなぁ…と思う。音の数や言葉の数が多くて、一発では覚えにくい感じ〜キャッチーじゃないところは気になったけれど、再結成なんてものは新しいファン獲得が目的なワケじゃないんだから、熱狂的な“元 ・小娘”たちにはこのくらい濃いほうがきっといいんだよな…と思う。なにしろこの新曲CD、踊りの練習用DVDとセットになっているんだから畏れ入る(笑)。誰のためにつくった新曲なのかを推測する余地は微塵もない。


当時の小娘たちがどんな様子で再結成ライブに結集するのか、とても楽しみだ。