酒は自由とともに進む
「酒は自由とともに進む」〜ロバート・バーンズ(1759~96)
ロバート・バーンズとは誰かというと、スコットランドの国民的詩人なのである……そうだ。スイマセン、私もよく知りません。でもどうせ、酔いにまかせて言葉を紡いで女性を口説くようなオヤジだったに決まってる。
なんとかこの連休中には引っ越しのダンボールを開ききるぞ…と固い決意のもと、片づけ作業していたら出てきたのは、小学館発行の雑誌【サライ】'93年3/4号のスクラップ。記事タイトルは「酒飲みの大義名分」、古今東西の著名人が酒について語ったことばを集めた特集記事だ。わざわざスクラップして大切にとっておいた…ということは、13年前27歳の私も、コレ読んでいろいろ感化されたのだろうな。今日、久々に目にしてついつい読み耽ってしまった。せっかくなので、世の酒飲みの皆様にも名言のいくつかをご紹介したい。
「酒と女を愛さぬ者は、一生の間バカのまま。しかも僕らはバカではない」〜マルチン・ルター
「ワインは飲み物としては最も価値があり、薬としては最も美味しいもの」〜ヒポクラテス
「勤労は日々を豊穣にし、酒は日曜日を幸福にする」〜ボードレール
「ビールは僕らを楽しませる。本は僕らを苦しませる」〜ゲーテ
「青春はワインがなくても酔えるが、老いればワインで若さを取りもどす」〜ゲーテ
「下戸ならぬこそ、をのこはよけれ」〜吉田兼好
「極楽は酒屋の門にあり」〜一休禅師
「神が人間の肘を今の位置につくったからこそ、グラスがちょうど口のところに来て、楽に呑めるのだ」〜ベンジャミン・フランクリン
「恋する者や酒飲みが地獄に堕ちたら、天国は人影もなくさびれよう」〜オマール・ハイヤーム
「オーストリア人は、黒ビールとソーセージがあるうちは革命を起こさないだろうと、私は思います」〜ベートーベン
「人を満足させるには大変な学問が要るが、ワインなら少しで済む」〜ペスタロッチ
「もし君が葡萄酒なしに恋文が書けるとしたら、それは恋愛ではなく欲情である」〜サーバー
「制御しがたいものを順にあげれば、酒と女と歌である」〜フランクリン・アダムス
「水をつくったのは神だ。だがワインをつくったのは人だ!」〜ビクトル・ユーゴー
「我々が楽園を奪われたのは食べたからであって、飲んだからではない」〜ラタビー
「酒は魂に潤いを与え、悲しみを静め、やさしい感情さえも呼び起こす」〜ソクラテス
……酒飲みの先輩諸兄の含蓄に満ちたこの言葉の数々、まったく畏れ入るばかりだ。
……でも、どんなに偉大な人々のどんなに含蓄あるお言葉でも、「ごリッパなこと言っても、所詮は酔っぱらいのたわごと」って感じの情けなさがなぜか滲み出て見えるのもいいよね(笑)。
「人は五つの理由から酒を飲む。まず祝日のため。次に渇きを癒すため。それから未来に目をつぶるため。そしてまた美酒を讃えて。……おしまいに、どんな理由からでも」〜リュッケルト
「息子が五人いるが、みんな勉強嫌いだ……これが運命ならば仕方がない、あきらめて酒でも飲むとしよう」〜陶淵明
外で呑むにはよい陽気です。皆さま良き酒を呑まれ、皆さまなりの名言が生まれますように……!