起きられません……!

Tuduki2005-09-26

じつをいうと私、40歳にもなって目覚まし時計が使えません。目覚まし時計が嫌いだ……いや正確にいえば、目覚まし時計が怖い、のだ。


だって目覚まし時計って、指定された時刻になると突然鳴るんでしょ? 静寂を打ち破り安らかな眠りを蹴散らして……怖いじゃないですか。
私は元々ものすごく怖がりなのだけれど、特にイヤなのが突然うしろから「わッ!」とか大声で叫ばれて肩を掴まれるような脅かされ方だ。ホラー映画なんかで、なんの前触れもなく「ジャ〜〜ン!」と暗闇から何かが飛び出してくるのもダメだ。

そんなときの私はたいてい、脅かしたほうの「わッ!」とか「ジャ〜〜ン!」よりももっとずっと大きな声で「あわわわわッッ!?」と叫んでしまうものだから、「うっわぁ、脅かしたはずのこっちのほうがビックリしたよォ…」と呆れられてしまうのだ。映画館では私の「うひゃッ!」という叫び声に驚いた前の席のヒトが、ギョッとして振り返ったこともある。


そのように、起きているときでさえ心臓が止まりそうなほどビックリ仰天する私なものだから、もしも深い熟睡(ノンレム睡眠?)の真っ最中に突然けたたましく目覚まし時計が鳴ったりしたら、ビックリするあまりに心臓マヒをおこすにちがいない。……そうなる自信すらあるぞ私は。


そんな具合なので、取材や撮影立会いで早朝から仕事がある場合は、寝過ごすと困るので寝ないことにしている。或いは、目覚まし時計代わりに携帯電話のアラームをセットして寝る場合もある。
「…っておいおい、それじゃ目覚まし時計とおんなじじゃないかよ」というツッコミも当然あるだろう。だが、使用意図がちょっと違う。アラームをセットするといつ鳴り出すか心配で心配で、うとうとしかできなくなるのだ私の場合は。そのうたた寝レム睡眠?)効果によって、だいたい30分置きには目が醒めるので、時刻を確認しつつ予定時間までカラダを休める…という次第。もちろんアラームが鳴るまで寝こけているなんてことはない。これで早朝や未明スタートの仕事も万全だ!



……先日、この「目覚まし時計が怖くて使えない」という性癖を、結婚11周年の節目として(嘘)、妻にカミングアウトした。
そしたら妻に「はああぁ?? なに寝言ほざいてんの? あんたは赤ん坊が夜泣きしたって平気で寝てるクセに。目覚ましが鳴ったってどうせ気づきゃしないわよ」と嘲い飛ばされた。え? そ…そうだったのオレ? 「そんなモンじゃないでしょ! あんたは湯豆腐つつきながら眠りこんで鍋を空焚きしちゃったときだって、マンション中に火災警報機のサイレンを鳴り響かせた“犯人”のクセして、全然気づかずに寝てたじゃないの。フフン、嗤わせないでよ!」 え? ……あ。



今月2度目の3連休は3日3晩とも、子どもと一緒に21時就寝→翌8時ごろに「腹減ったよぉ〜」と叫ぶ子どもに起こされる…の繰り返しだった。……ってことは毎晩10時間以上も寝てたのか私は?
でもまあ、息子たちに「腹減ったよぉ〜」と起こされるのは、目覚まし時計とちがって、なかなか気持ちがいいものだ。 ……なぜ子ども達が、妻ではなく私に“朝食をつくれ”とせかすのかは、我が家の問題なのでツッコミ入れないように。


※写真は『ハクション大魔王』のあくびちゃん。国際アニメフェアを訪ねた<http://d.hatena.ne.jp/Tuduki/20050401>ときに撮ったのだが……この着ぐるみめ、見ず知らずの私の背後からいきなり抱きついて脅かしやがったのだ。「うぎゃっ!」と大声出してしまい、イヤな感じに目立ってしまった私だ。 「眠れません→あくび」という連想じゃなくて、そっち繋がり。