中秋の名月を愛でる

Tuduki2005-09-18

暦の上ではもう秋の真ん中!…といわれてもまったくピンとこない、残暑まみれの今年の中秋。泳ぎたくなるくらいの気候でした。


当ったり前だが、ススキなんかまだ出てきやしない。「港北ニュータウンは緑がいっぱいなんだからどこかにあるんじゃないの? 子ども達を連れて探してきなよ」と妻は言うが……あのなぁ、ススキ原で有名な箱根の仙石原からすらも“秋の便り”が届いてないこの時期に、なんで港北NTに“秋の速達”が届いてると思えるのよ? …と、そう文句を言いたい気持ちをグッと抑えに抑えて、息子たちを連れてスーパーマーケットで“秋”を発見しようと探検する私であった。……まあスーパーに行けばさすがに、秋を先取りしたような商品はいろいろありましたよさすがに。それこそススキまで売っていて、小さな女の子がうれしそうにラップにくるまれたススキを抱きかかえてた。でも、それってやっぱり違うと思う。季節の移り変わりを愛でていることにはならないと思うのだ。


結局我々探検隊は、キノコご飯(ってもよく考えたらキノコなんか一年中売ってるけどさ)と芋煮会風けんちん汁(里芋山盛り!)の材料を買った。それから秋の味覚といえばなんといっても「秋の刀みたいな魚」ことサンマ! 
もうすでに何度か塩焼きで食べてはいるけれど、煙を気にしてオーブンレンジで焼くのはなんだか味気ないし、しかもオーブン内に入れるために半分に切らなければならず、魚っ喰いの私としては切断面から漏れるキモの汁が気になってしかたなかったのだ。

そこで今日は、休日でもあることだし屋上で炭焼きすることにした。次男三男は疲れて昼寝しちゃったけれど、起きていた長男には炭に火を着けて秋刀魚を焼く行程をそばで見させた。「いいニオイだろ? な、これが炭で焼く秋刀魚のニオイなんだよ…魂に深く刻んどけよ!」などと、すでにほろ酔いだった私は意味もなく大げさな台詞をあとに、長男に火の見張りをさせ、酒のお代わりを注ぎに部屋へ降りたのだが……

突然、「パパ〜〜〜ッ!!」と大声。なにごとかとあわてて駆け上がると……

……こんなことになってました。真っ赤な炎と真っ青な息子の表情の、絶妙なコントラスト。


でもとても旨かった。さすが炭で焼いたサンマ。
それから月も、近年にないくらい煌々と輝いていた……眩しい月影を愛でるため、カーテン全開で寝た私。夜中に何度も起きたのは、飲み過ぎてトイレに行きたかったからじゃない…だけじゃない……。