名古屋を訪ねる

Tuduki2005-09-17

三連休の初日、名古屋を訪ねた。

閉幕直前駆け込みラッシュに沸く【愛・地球博】へ? トンデモナイ、我が家の目的地は【ポケパーク】である……と書いてもほとんどの方々は意味不明であろう。

ポケパーク】とは「ポケットモンスター(通称ポケモン)」をキャラクターに用いた期間限定の遊園地のことだ。ちょうど【愛・地球博】の開催期間に合わせて、次の三連休いっぱいまで名古屋市内で催されている。

息子たちが行きたがって仕方ないものだから、おそらくは開催者の目論見どおりの、【愛・地球博】見学のついで…として立ち寄ろうとしていたのだけれど、メインの【愛・地球博】はニュースで見るあまりの混雑ぶりに、結局は断念した。となれば当然、“ついで”の予定だった【ポケパーク】も…というか名古屋行きそのものが中止になるのが道理だろうけれど、夏のあいだ子ども達が大騒ぎしたり兄弟ゲンカしたりするたびに「そんなことじゃ【ポケパーク】なんか連れてかないぞ!」とおどかして静かにさせていたものだから、このまま【ポケパーク】に連れてかなかったら、“ウチノ親ハ嘘ツキダ。大人ハ約束ヲ守ラナイ。モウ信用スルモンカッ!!!!”と子ども達の心にトラウマを背負わせてしまいかねず教育上よろしくないので、やむなく行くことにしたのだ……ああ、親はツライよね。


「どこかに宿をとろうか?」と妻に訊くと、「連休中だし、お金もかかるから日帰りでいいよ」とのこと。「でも東名高速のほとんど端から端まで走るんだぜ。渋滞がなくても片道4時間以上はかかるけど大丈夫かなぁ…」と私が言うと、妻は「みんな疲れたら、クルマの中でだって、いつのまにか寝ちゃうから大丈夫、大丈夫」と呑気に返される。
あのォ、クルマの中でいつのまにか寝ちゃう“みんな”の中に、運転者の私が勘定されてないみたいなんですけど……。「だってアンタは“オレは丸々3日一瞬も寝ないで働いたことある”ってよく自慢してたじゃない」って、そりゃ若いころの話じゃんかよ。そんなワケで、早朝4時半起床、朝6時に出発…という強行スケジュールで港北ニュータウンを出発したのだった……。


事故渋滞に巻き込まれつつも、12時前に到着した。【ポケパーク】の会場となるのは名古屋駅近くの開発途上の空き地で、東京でいうなら10年前の汐留みたいな印象。【ポケパーク】会場脇には、イベント施設の【ZEPP NAGOYA】が、その気になればいつでも撤去できますよ…といった風情で建っていたり、また東急系のシネコンもあったりして、イマの名古屋のカルチャー拠点のひとつなのだろうなおそらく。


ZEPP NAGOYA】では、「名古屋嬢におくる最新の神戸コレクション!」みたいなファッションイベントが催されていて、本物の名古屋嬢たちがわらわらと集まり、長〜い行列を長〜い時間つくり続けていた。私の目には必要以上に華美に思えるファッションのコたちの大集団に唖然呆然。名古屋のコたちってスゲェ元気あるなぁ……。けれどふと気づいたのだけれど、【ポケパーク】にいる子連れの名古屋ママたちは、名古屋嬢とは対照的にとことん地味だった。「質素」でも「シンプル」でもなく、文字どおりの意味で「地味」。こちらもまた強く印象に残った……なんでだろう? もしかしたら子育てママさんのためのコじゃれた育児服って、名古屋にはあんまりないのかな…などと推測した私だ。
……派手な名古屋嬢たちもいつかはああいう名古屋ママになるんだろうか? それともまるっきり別の、“地元の名士の奥様”みたいなセレブ街道を歩み続けるんだろうか? いくら名古屋がいま好景気だからって、あのコたち全員が…長〜い行列分全員が、派手派手ロードを驀進し続けられるとは思えないのだが。


食い物も文化も考え方も独特な(ように思える)名古屋、私は好きだなぁ……。愛する沖縄文化とおんなじくらい、独特で孤高の地位を保っているように思える。今度はゆっくり見物したいもんだ…けど、わざわざ行く理由があんまりみつからないのは困ったものだ。


結局、帰宅したのは25時半ごろ。帰りは幸い事故渋滞には遭わなかったけれど…………私自身が追突事故をやってしまいました。


※街のあちこちに《【愛・地球博】へようこそ!》みたいな宣伝文句のおどる、樹木や草花を寄せ植えしたプランターがいくつもいくつも置かれていた。さすがは環境博と謳う万博だな……と言いたいところだが、「開催期間残りわずかだからもうどうでもいいや」てな具合に、水やりも放棄されて枯れている草花ばかりが目立ちまくっていましたよ。こんなんでよく“地球に優しい”なんて言えるもんだよな…と苦々しい。(小さいのはその証拠写真