上野動物園に行く

猿山がどうしたこうした…という比喩は、とかく政治や会社組織になぞらえて使われやすいけれど、実際にはこうやって乳飲み子を抱える母ザルが、子育てしながら猿山組織にはずいぶん参画しています。

……もちろん、頑固に“中道”道を究めんとする私は、これを比喩にして政府批判をするつもりはない。(てなことをわざわざ書くのは、時節柄いろいろと本当は言いたくなってる気持ちをおさえたいからではあるけれど)



週末ながら都内にいろいろ用事があったので、ついでに子ども達を連れて用件終了後に上野動物園を訪ねた。私にとっても30年ぶりくらいの再訪だ。
子どもたちは大喜びで絶叫し園内を駆け回っていたが、その理由はとくに「珍しい動物を見たから」ではなく、「広いところで大声で叫びながら走り回っても親が叱らないから」ということが明白で、これはこれで動物園的には【人間の子ども】という見世物感ありあり。老夫婦の客は微笑ましそうにまた若いカップルは苦々しそうに我が家の絶叫3兄弟を眺めていましたよ。



というわけで、
政治や会社組織のみならず、我が家の日常もまた喩えれば“猿山”なのである。もちろん当然の言わずもがなのことだが、我が家の“猿山”のボスは…………(以下は下記項目カテゴリーより“愛妻家”欄を参照されたし)

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高校生のころ、とある女のコとデートするチャンスがあり、待ち合わせしてさあどこへ行こうか…ということになり、私は「野毛山動物園はどう?」と提案したのだが……
そのコの返事は「臭いからイヤ」
まあ確かに動物たちは人間様とは違うニオイかもしれないけれど、そんな些細なこと只一点のみを理由に、動物たちの面白すぎる様子に一切合切目をつむれる…ていう視野狭窄ぶりあふれる姿勢って、知的好奇心に満ちてるハズの人間=ホモ・サピエンスとしてはいかがなものか。 ……なんてことを考えちゃったのだな、純粋な少年だった当時の私は。
以後二度と、そのコを遊びに誘うことはなかったけれど、「動物が臭くてイヤ」なんて言ったからアタシはフラれたのだ…とは、そのコも夢にも思っていまい。一生思い当たるまい。