港北ニュータウンとは…?

Tuduki2005-09-07

先日の日記に“私の暮らす港北ニュータウンは、「横浜市」ではあるけれど、「横濱」でも「ヨコハマ」でもなければ「YOKOHAMA」でもない”と書いたけれど、じゃあ港北ニュータウンってナニよ?…ということになると、
………………「シンガポール」ですね、港北ニュータウンというのは。



中心部では地下を走り郊外では頭上をゆく、半地下半高架の電車MRT(…じゃなくて横浜市営地下鉄)が公共の交通機関で、その車窓からは都市開発から計画的に保護された森林とシンガポール川(…じゃなくて早渕川)が見える。その緑の景色の向こうにはニョキニョキとHDBフラット(…じゃなくて高層マンション)が立ち並ぶ。その光景はまさに「シンガポール」さながら。
また、港北ニュータウン内ではないものの、放し飼いスタイルが売りのシンガポール動物園(…じゃなくて横浜ズーラシア)まではクルマで約20〜30分。シンガポール中心部からとほぼ同じ距離感覚だ。そういえば夜の生態が見られる動物園ナイト・サファリ(…はズーラシアでは夏休みの週末限定企画だけど)もあるじゃないか。おおおッ、いよいよますますシンガポール的だぞ港北ニュータウン! そういう気分で見ていくと、デパートのフードコートで早口&大声で会話する関西出身のママたちが生み出す喧噪さえも、エネルギッシュな東南アジアの“空気”に重なってくるなぁ……。


というのは私の見立てだが、港北ニュータウンの住人で最近は詐欺事件で話題の俳優・渡辺裕之氏は、【出没!アド街ック天国】(’99年9月頃放送)で「港北ニュータウンの道路はロサンゼルスっぽい」と言っていた。
ああ、たしかにそんな感じもあるな…と同意。片側3車線ずつ計6車線のまっすぐな道路がギューンと伸びて、道の傍に広告看板(いわゆるビルボード)が立ったり派手なネオンの店があったりする感じはたしかにL.A.っぽい。道の両側に背の高い建物もまだあんまりないし。……もっともビルボードの中身はL.A.だったら新作映画やGUESSとかのブランドの広告だけど、港北NTのは不動産広告だ。派手なネオンの店も、L.A.のようなダイナーでも軽めの風俗店でもなく、港北NTのは焼き肉屋のネオンだ。


でも、焼き肉屋のネオンが灯るよりもずっと前の港北ニュータウンの道路は、渡辺裕之が言ったのとはまた別の意味で、ものすごく「アメリカ」っぽかった。とくに夜クルマで走ると、片側3車線ずつ計6車線のまっすぐな道路がギューンと伸びて、道の傍になんの建物もなくて集落すらもなさそうで人の気配が感じられなくて、前にも後ろにも左右にも他のクルマの姿が見えなくて……とても不気味だった。


現在では〈区役所通り〉という名のついたこの道路、15年前の私は〈『未知との遭遇』道路〉と勝手に名付けていた。あの映画のポスターに描かれた道にそっくりだったから。……まさかその10年後に、そんなところに住みつくことになろうとは予想だにしなかったよ私は。

※写真は現在の〈『未知との遭遇』道路〉