ゆく夏を惜しむ

Tuduki2005-09-02

40代最初の夏が終わった。〜という言い方に意味や価値があるのか著しく疑問ではあるが、ともかく今年もまた夏が終わった…という思い。アブラゼミがクモの巣にかかって死んでいた。


「パパってさぁ……ホントに会社に行ってるの?」
妻が息子たちを風呂に入れていたら、長男がためらいがちにそう訊いてきたのだそうだ。新学期が始まってクラスメイトに会って何か言われたんだろうか? 「お前んちの父ちゃん、いっつも家にいねぇ?」とかなんとか。
先月の(つまり夏真っ盛りの)私は、世間様のクールビズに対抗するようにどんどん楽ちんルックがエスカレート。毎日タンクトップにバンダナそしてワークパンツという出で立ちで通勤していた。クラスメイトの父親の休日の服装よりラフなもんだから…おまけにクラスメイトの父親よりもずっと遅い時間に家を出るもんだから、「あれ? アイツんちの父ちゃん、今日も休みなのか?」と思ってしまうのも無理はない。……しかも自分の自転車が壊れて、前後に買い物カゴのついたママチャリを使ってたからなぁ。しかもしかも、しばしばホントに休みで、ほとんどおんなじカッコのまんまホントに買い物するだけで帰ってくることもあったから、息子のクラスメイトが「???」と思うのもやむを得まい。まったく余計なお世話だが。

……にしてもだ。だからって、友達のことばを真に受けて「パパはホントに会社に行ってるの?」と父親を疑うってのはどういうことヨ。実際に家にいなかったじゃないかよオレは。会社に行くふりしてホントは遊びにでかけたとでも思ったのか……? ま、まぁそういうことが一切なかったとは言えないところがツライところではあるが……


通勤時ですら、ランニングシャツ一丁という『ダイ・ハード』のコスプレのような楽ちんルックの私であったが、じつをいうと自宅にいるときはより一層のふぬけルックだった。タンクトップよりも楽ちんといえば…そう、ハダカである。

本音をいえばあまりの暑さに、自宅でなら全裸でいてもいいじゃん…とすら思っていた「真性・裸族」の私だったのだが、それでは教育上よろしくない…という妻の指導(というか怒り)があり、またいざ実際に全裸で過ごしてみると、ちょっと屋上やベランダに出てみたり玄関のピンポンが鳴るたびに、いちいち慌てて履くものを探すことになり、これはこれで煩わしい。それで短パンだけは履くことにした。
……のだが、やっぱり「真性・裸族」なものだから、短パン+下着のパンツという2枚重ねが、どうにもこうにも無駄に感じる(←無駄じゃねぇよ世間では)。そこで、下着のパンツを履くのをやめて短パンだけ履いてみた。おひょお〜! スースーと涼しくてなんと快適なことよ!

……と、しばらくの間ゴキゲンだったのだが。妻にみつかってメチャクチャ叱られた。「あんた、いいオッサンがまさか下着も履かないで、そのまんま買い物なんかに行ってなかったでしょうね」「あ、い…いや、それは……」

ということで、下着なし短パンを断念せざるを得なくなった私であるが、あの涼しさを一度おぼえてしまうと、今さら下着に短パンを重ねるなんて厚着(←厚着じゃねぇよ世間では)は、裸族の私にはとても耐えがたい。なんとか短パン1枚onlyで済ます快適さと世間の常識とを両立させる方法はないものか…と考えたのだが。……ああ、なあんだ、そうか!

簡単じゃないか、海パンじゃないか! ……そんなワケで、8月後半は海水パンツ1枚で過ごした私である。長めのサーフパンツなので見た目は短パンそのままだし、そのまんま水の中に飛び込めるので非常に快適でした。




まだしばらくは残暑が続くだろうけれど、それはまあオマケみたいなものだから。それに、たとえ昼間に真夏どおりの気温まで上昇したとしても、太陽の光の我々を押し潰すような“圧力”はもう随分と和らいでいる。私のように“裸族”な生活をしていると、季節の変化するさまがつぶさに感じ取れるものだ。背中や肩そして足の裏、さらには剥き出しの頭皮(爆)といった素肌で、新しい季節の訪れを誰よりも先に楽しめるのだ……ハダカ万歳ッ!