『チーム・アメリカ』を観る

Tuduki2005-07-08

チーム・アメリカ/ワールド・ポリス』を観た。

サウスパーク』のトレイ・パーカー&マット・ストーンが作った人形劇映画。イラク戦争に反対したハリウッド・スターをコケにしていたり、悪の黒幕が金正日だったり、チェコ(←人形劇&人形アニメの本場)で上映禁止になったり、人形劇なのに18禁になったり…と話題尽くしの作品。
雑誌【映画秘宝】では、町山智浩氏が自身の記事やブログで作品の政治的姿勢に懐疑的なコメントをしたら、高橋ヨシキ氏が自身のコラム欄でそんなこと考えて観るような客はダメだ…みたいな、読者から見てケンカ腰なニオイがぷんぷんしてくる応酬をしていた。そういうピリピリする映画なのか…と興味があったのだが。

なるほど、これまで読んできた両者の主張に、それぞれ頷ける内容だった。


……けれどまあ、私にはあんまり好きな映画じゃなかったかな…と思う。すげぇなぁ、よくぞここまで…と感嘆する出来映えなのだけれど、なんというか居心地が悪かったのだ私には。どう言ったらいいんだろう…無意味に意地が悪いというか無神経というか、他人がイヤな思いをするのを喜んでいて、それでいて立ち位置は自分のほうが絶対に上という状態をキープしているような感じがして、なんだかすごくいびつな感情の気配が臭ってくるのだ。ふつう、こういう構図って「イジメ」って言うのだろうけれど、それもまた違う気がする。その言い方にのっかると、彼らは「世の中・社会」をイジメていることになってしまう。

自分も笑って観たくせに、あんまりシンクロしたくないな…と思った。これを手放しで絶賛できる知人がもしいたら、そいつの人生の“闇”に、勝手に思いを巡らしてしまいそうだ。


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とか考えながらテレビをつけたら、ロンドンのテロ事件の映像……sigh。いつかは東京も標的になるのか?