昼間からじっくり飲む

Tuduki2005-07-04

先日のクラス会以来、死んだ友達のことが頭から離れない。
最期の会話が借金の話で、しかも私は断ってしまっているものだから……後味が悪い。もちろん借金が死んだきっかけかどうかもわからないし、私があのときカネを貸したからって結末はたぶん変わらなかったのだろうけれど……やり直しのきかない現実を突きつけられるのは、わかっていてもやはり辛い。

なんだか気分が落ち込みきってしまったので、有休をとることにした……なにしろ私は打たれ弱いのだ。ここまで弱いともはや立派なキャラ設定のひとつだな…とひとり苦笑い。気分がのらないときはやっぱり酒だろ…と、午前中に横浜そごうまで出かけてイタリアンな総菜を買ってきた。で、妻となかよく昼間からワインで酒盛り。

やがて妻が幼稚園バスの迎えに行ったり子どもを連れて買い物にでかけたので、ひとりでゆるゆるとろとろ飲みながら考えた。ここでこうして会社休んで昼間っから飲んでいる私にも、私なりの道程があったんだよな。同様にほかの連中にもそれぞれの道程があったんだよなぁ……。高校のころ、同じクラスなのにあまり話す機会のなかったクラスメイトが、先日の会で話をしたらものすごく面白いヤツだったりして、新鮮な驚きがあった。彼や彼女は、いつからあんなに楽しいヤツらになったんだろう? それとも高校当時から、面白くて楽しいヤツだったんだろうか? 
……たぶんそうだったんだろうな、私が気づいてなかっただけで。ガキのころって未熟な世界観しかないくせして、妙に周囲と自分をカテゴライズしてしまうものだから(…ということが判るのが“大人になること”かも知れない)。「オレやコイツは○○が好きだけど、アイツは××が趣味だから別グループ」なんてちっぽけな価値観で、未知の世界を見られるチャンスをみずから台無しにしてしまったんだろうな…と、後悔というかなんだかものすごく損した気分。これもまた、今さらやり直しのきかない現実だ。……ジョン・ヒューズの映画『ブレックファスト・クラブ』を思い出す。

いろんなこと考えてたら、ますます寂しい気分になる。ワインの酔いが「まあまあまあ、今さらしょうがないじゃん! 飲も飲もッ、飲んで眠ってスッキリして明日からまた元気だせばイイじゃん」と肩をさすったり叩いたりしてくれるんで救われる。そうだな、今日はゆるゆる飲んでイヤなこと忘れて、明日っからまた元気に行こう!


…とぼんやり思ったところで、突然思い出した。
明日…あした…明日? ………………ああっ、明日は人間ドックを受診するんじゃないか! 酒なんか飲んでちゃダメじゃん。

(7月5日記す)