環は完成し“ない”

Tuduki2005-06-27

The circle is now complete〜環(わ)は完成した(※)
…というのは、’78年に日本公開された最初の『スター・ウォーズ』、つまり第4章“新たなる希望”で、オビ=ワンと再会したダース・ベイダーが放つ台詞である。この曖昧で思わせぶりな台詞によって「ははあん、ふたりの過去にはなんだかとんでもない因縁があったんだな」と観客はそれぞれ想像をふくらませてきたわけで……その因縁を目の当たりにする機会が、ついにやってきた。

週末に先々行オールナイトも行われ、いよいよ盛り上がりの増す『スター・ウォーズ/エピソード3〜シスの復讐』だが……まだ観てない……まだまだ観られない。 ワタシ的には、The circle is“not”complete“yet”. なのだ。

何故かというと、長男と約束したからだ。
「エピソード3はパパと観に行きたいな」「え? お…おう、よしきたオッケーまかせとけ!」
私の影響(陰謀?)で、物心つくかつかないかのころからSWを“刷り込み”された長男。幼稚園のころ、友達との「たたかいごっこ」で、他のみんなが銃の構えで「バキューン」とか「ビーッ」とか叫ぶなか、たったひとり「ヴーン」とうなってライトセイバーを構えていた我が息子…そいつが私と一緒に観たいと御指名なのだ。

なにしろ息子と一緒に劇場で『スター・ウォーズ』を観ることのできる 最初で最後のチャンスなワケだから……これは外せない。 でも、公開日まで我慢しきれるだろうかオレ?


旧三部作は全部初日を待ちかまえて観てきた。第1作を観たのは中1のとき……多感な年頃だっただけに、あれにすっかりイカれてしまった。我々の世代特有の“よくある話”ではあるけれど、実際あれのなんやかんやが、現在の私の何%かを構築しているのは間違いない。『ジェダイの復讐』のときは、とにかく早く観たくて期末テストを途中でばっくれた。「最初から」でなく「途中で」抜け出すあたりが、進学校の高校生ならではの思い切りの悪さだが……まあそれはいい。校庭の隣にあらかじめ隠しておいた原チャリにまたがり、当時まだ天理ビルのほうにあった相鉄ムービルを目指した。劇中のスピーダーバイクのシーンが、さっきまでの原チャリの自分と重なって興奮したものだ。最後の小熊たちのお祭りシーンは……まあそれはいい。

すでに社会人になっていたエピ1&エピ2公開時は、そのために渡米(2は渡グだけど)したりしてたもんで<http://d.hatena.ne.jp/Tuduki/20050427>、他人様よりあとからSWを観るのは今回が初めての経験なのだ私の人生にとって。


試写や先々行上映を観てきた人々の声が、非ッ常〜ッに気になって仕方ない。けれど、息子との約束を破ったんじゃ永遠に「環は完成し“ない”」気がするので、今週末の先行上映も、気合いで放棄する所存ですよ私は。


「息子よ、私がお前の父だ!」「……知ってるって」



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※このあまりに抽象的な台詞、思わせぶりなまま直訳されたのは、特別篇の劇場公開時だけです……たしか。訳は林完治氏。ただ、さすがにワケわからなすぎという指摘があったのか、特別篇VHS版では同じ林完治氏クレジットながら、「今こそ決着の時」と変更されています。いま手許にあったのを確認してみると……
DVDでは、字幕が「宿命の輪が閉じる」、吹替は「これですべてが幕を閉じる」に、旧VHS版(岡枝慎二氏訳)では「これで片がつく」…となっていました。


追記:
過去に何をどんなふうに書いたか自分でも混乱してきたり探すのが大変になってきたので、カテゴリー機能を整理用に利用することにしました。この整理は整理で面倒だったのだけれど……まあそれはいい。
たとえば下の行のようになってます……