焼きそばパンが嫌い

息子の給食こんだて表を見て目を疑った。なぜなら本日のメニューは「焼きそばパン」。

焼きそばパンが嫌いだ。だって両方とも「主食」じゃん…と思う。“炭水化物in the炭水化物”な趣がどうにも許せない。だってアナタ、おにぎりの中の具がスパゲッティだったらどう思うよ？　それとおんなじ愚行を犯しているとしか思えないのだ焼きそばパンは！

だから、洋食屋の付け合わせについたケチャップ味のパスタも合点がいかぬ。あれこそ「スパゲッティが具のおにぎり」という悪夢へと世間をミスリードするための第１歩あるいはプロトタイプなのではなかろうか。スパゲッティをおかずにご飯を食べるという組み合わせに民衆の舌を十二分に慣れさせてから、いざ「スパゲッティが具のおにぎり」を販売せん！…というコンビニ業界の思惑が見え隠れすると言ったら言い過ぎだろうか…言い過ぎだろう…言い間違いだ。
また、ラーメンとライスを頼んで、ごはんの上にラーメンを乗っけて一気にかき込む食べ方をする作法も納得できぬ。これまた主食の炭水化物をおかずに主食の炭水化物を摂取しているわけで、論外だ。

けっして焼きそばパン好きの諸兄を非難しているわけではない。しかしながら、世界的に「食育」の大切さが叫ばれるなか、味覚の健全な発達・育成を目的とした学校給食で、焼きそばパンのようなジャンクメニューを出すことには異を唱えざるを得ない。

とまあ理屈ぶったところで、
本来おかずではない餃子の定食を愛する私がなにをか言わんや…ではある。嫌いな焼きそばパンも、いざ食べ始めてしまえばノンストップで喰いきってしまう私なのだから。なんだホントは好きなんじゃん……ふん、そうですよ。そのとおりですとも。本当は焼きそばパンが「嫌い」なのではなく、「怖れ」ているのだおそらくは。“炭水化物in the 炭水化物”という「でぶ養成ギプス」的な威容が恐ろしいのだ。ついでに告白するとラーメンライスをかき込むのもじつは私……体重を落とすまでは恐ろしくてできないけれど。でも、スープの味がしみた海苔でメシとラーメンを一緒に巻いて食うと旨いですよ……などといつまで執着しているのだ私は。

だがもっと恐ろしくて納得のいかないものがある。それは天ぷら屋のランチ〜「天丼・たぬきうどん付セット」だ。
炭水化物（米飯）の上に炭水化物（天ぷらの衣）を乗せたうえに、炭水化物（うどん）の上に炭水化物（天かす）を乗せた汁ものを付けるとは…………！

そしてさらに恐ろしくて納得のいかないものがある。それは高校の同級生・光岡クンちのある日の夕食メニューだ。
料理本を見ながら光岡のお姉さんがつくったおかずは、「イタリアン風ライスコロッケ」だったそうだ。ライスコロッケをおかずにライスを食べることを強いられるとは…………！

※写真は焼きそばパン……のカロリー418Kcal（サンクス調べ）に、まるで達しない昨日のウォーキングの歩数。1分に100歩として２時間半以上歩いても、387Kcalしか消費できません。