JALカードで買い物

Tuduki2005-02-17

週末以外はできるだけ毎日書こうと自らに課していたのに、昨日はつまづいた。理由はマンガ『20世紀少年』(浦沢直樹小学館)を耽読してしまったからだ。

浦沢直樹作品がオモシロイのは言わずもがなだが、これは特別にスゴイな。いつもながらのスピード感と笑いも存分に振りまきつつ、芯はゾクゾクとしっかり怖いから、読むのをやめられなくなる…などなどと私が今さら書くことじゃないか。世間の皆さんはとうの昔にご存じだ。
一昨日までは「今日読む分はこれだけ!」と決めて1〜2巻ずつ買っていたのだが、「ブックファーストならJALのマイルは倍づけになるもんな、つまり結局はこのほうがお得なんだ」と曖昧な言い訳を自分自身にして、とうとう残り10冊超をまとめ買いしちまったよ私は。マンガをカードで買うたぁ……。

世紀末篇のあたりまでは【スピリッツ】の連載で毎週読んでいたのだが、巧妙に張られた伏線とそれが関わってくるまでのスパンが長すぎるので「こりゃ単行本で振り返りながら読まないと楽しめないな」と、以後いっさい読むのを我慢していたのだが、まとめ読みした甲斐がありましたよまったく。けど本当は、連載終了単行本完結まで我慢する予定だったのだが……
それにしても、いったいどこまでストーリーを組み立てたうえで連載を始めたのだろう…と、創り手側の天才奇才ぶりも、私には恐ろしかった。連載ストーリーものって存外行き当たりばったりのところがあって、せいぜい2〜3話先くらいまでの展開しか考えてない場合が多い…という現場を見てきた経験があるものだから。いやむしろ、先のストーリーなんかない“生モノ”として、毎回毎回、目の前の話をどう展開したらめいっぱいオモシロくなるかをギリギリまで考え抜いたほうが、生きたストーリーになるもんだと私は現場でそう学んできたつもりだったのだが……そういう創り方をしてないですよねコレは。そのやり方じゃこんなに多くの伏線を破綻なく盛り込むのは不可能だもの。いったいどうやって創られているのだろうか『20世紀少年』は? それから物語はどこまで既に出来ているのだろう? ……その天才奇才ぶりが私には恐ろしい。
浦沢直樹氏の天才ぶりを、末尾に小さなQ数の文字で「協力/長崎尚志」とクレジットされたこの人が、増幅させているのだなおそらく。

この日記を始めた理由のひとつに、“リハビリ”のため…というのがあった。ここ2〜3年、他人様に書かせた原稿を褒めたりアカ入れたりダメ出ししたりばっかりで、自分で原稿を書く機会が極端に減ったものだから。それで、いつかまた自分で書く日常が来たときのために或いは自分で書くのが日常となる生活を創出するために、「毎日書く」「字数を揃える」「読み手を意識する」ほかを自分に課して、文章のカンを取り戻す訓練のつもりで書き始めたのだ……なのにマンガに熱中してる場合かオレ。いくらスゴイスゴすぎるとはいえ。リハビリの道は長い……しかも天才たちに遠く及ばないたぁ……