【LEON】を読んでみた

Tuduki2005-01-18

モテオヤジ計画の第一歩として(嘘)、【LEON】を読んでみた。
特集は「オヤジの裏ミラノ」らしいが……表のミラノも知らない自分が読んでもいいものか?
ものすごいハードルが目の前にそびえたようで身の縮む思いだ。

巻頭いきなり目に飛び込んできたのが、ルイ・ヴィトンのサーフパンツ。
モノトーンの迷彩調でカッコイイ……けど、お値段は3万8800円也! まぁ、だってヴィトンだもん!…という観点からすりゃ妥当な値付けにも思えるが、「サーフパンツ」つったって要するに「海水パンツ」じゃん。海パンだろ海パン! リゾートホテルのプールなら似合うだろうけど、こんなモン履いて“サーフ(波)”に繰り出すホンモノの海の男なんか絶対にいないだろうよ、フン…と憎々しげにつぶやいた私である。

ほかにも、ワニ皮製で4万2000円もするサンダルを「お茶目」と評したり、ニキータ(ぷぷっ)とのニューヨーク1週間旅行を提案した記事の御予算が300万円(!)だったりと、「おいら、カネ持ってんだどォ!」的価値観の企画が目白押し。
表紙のタイトル下には「必要なのは“お金じゃなくてセンス”です!」と書いてあるけれど、
赤ペンで「必要なのは“お金のほかにセンス”です!」と校正いれたい気分だまったく。

ところが、
はじめ敬遠していた「オヤジの裏ミラノ」特集をみると、こっちで紹介しているマジ本物のミラノで手に入る商品は、きわめて現実的というか数千円〜から数万円という、なんとも真っ当なお値段。でもって、それらを身につけたイタリアのオヤジたちはやっぱりすごくカッコイイ。まさに“お金じゃなくてセンス”でオシャレしたラテン系オヤジたちなのだ。とてもよい特集記事でした。

けど、…ってことは、この雑誌全体の記事構成から論理的に解釈すれば
「必要なのは“お金じゃなくてセンス”です!」というキャッチフレーズには、「お前らがいくらカネ持ってて4万の海パン買ったりファーストクラスでN.Y.に行ったりしようとも、どうせお前らはセンスがないからカッコ悪いんだよ」と読者を否定する自己矛盾を抱えていることになるのではなかろうか?

まあいずれにせよ、恋人や愛人を“ニキータ”なんて呼べるようなセンスの輩に、センス云々を論じられたくないけれどね私は。