ヨメさんに叱られる

Tuduki2005-01-15

乱暴に愛用していた冬物のブルゾン、MTBごとすっ転んだりしているうちにとうとうあちこちが擦り切れたので、去年の12月に新しいブルゾンを買った。

本格的なアウトドアブランドのウェアだと、一見シックな色遣いなのに意外なところ(脇腹とか裏地とか)に原色が使われていたりして恥ずかしい。かといってサーフショップ系のブランドだと若々しいのはいんだけど、まるまる「布製で〜すッ!」てな生地の感じがなんとも予備校生ライクな印象で、まもなく30代を終えようとする妻子持ちが着る服じゃないだろ…という気がした(若々しさに負けた…という言い方もできるが)。

そんななかで、デザインといい生地の質感といい「コレいいじゃん…」と思えるブランドを見つけた。
その名は〈AVIREX〉。アメリカのブランドで、商品に添付された紹介文を読むと、陸軍や空軍や消防署に納入している“作業服”のメーカーのようだ。「アメリカ」については最近よい印象ゼロだけれど、“過酷な環境のなかでおのれのベストを尽くす男たちよ!”みたいな画ヅラが脳にバーンと浮かんだもんだから、「おお…これだ!」とさっそく購入した次第。バックプリントされたドクロのイラストも、命知らずの男たち…って感じでカッコイイぜ!

……ところが見せたとたん、ヨメさんに叱られた。
「あんた、バッカじゃないの! 40になるオヤジがガイコツの服なんか買ってどうすんのよ!」
「あ、いや。こういうのは“ガイコツ”ってゆうより“ドクロ”って呼ぶほうが雰囲気が…」
「どっちでも同じでしょ! こんなのヤンキーの中学生が喜んで着る服じゃん。レシート持ってんでしょ? 返品してきな!」

……結局は返品しないで着ているものの、ヨメさんの口撃はいまだに治まらない。
ヨメさんの実家に年始の挨拶に行ったときには、義母まで巻きこんでドクロ絵柄のブルゾンの悪口をいう始末。
「正月早々、背中にガイコツをしょってきた婿…なんて、アタシが恥かいたんだからね」
「あ、でも…室町時代には一休さんも、正月にドクロをかざして京の町を練り歩いたんだよ。“門松は冥土の旅の一里塚”って句を詠んで、浮かれ気分の人々をいましめたというエピソードが…」
「豆知識を披露してる場合か! だいたいあんたは一休さんじゃないじゃん…一休さんに似てるのは坊主頭のところだけじゃないの!」

……坊主頭にドクロ絵柄の服という組み合わせは、たしかにツッパらかったダメ中坊っぽい感じだな…と自分でも思ってしまいましたトホホ。