『ポーラー・エクスプレス』を観た

Tuduki2004-11-17

ゼメキス&ハンクスというビッグ・ネームが放つ新作『ポーラー・エクスプレス』を観ました。
フルCGの正月用ファミリー映画ってことで、ピクサーの『Mr.インクレディブル』が真っ正面に対峙するライバルってところなんでしょうけど……う〜〜む、どうなんだろう? 試写室内は私を含め、あくびに満ちているようでしたが。

C.V.オールズバーグ作の絵本が原作。日本では『急行「北極号」』という邦題で、あの村上春樹の翻訳で発売されている“知る人ぞ知る名作”です。
わざわざ“…”つきで書いたのは、日本じゃ当時あんまり売れなかったから。’87年に河出書房から発売されたけれど、しばらく絶版状態でした。(たぶん映画化に合わせて)昨年あすなろ書房から復刊されたので、今はこっちを入手できます。

原作の美しい絵を再現…という面では、実写ではなくCGにした効果はあったかもしれないけれど、
動きはぎくしゃくしているし主人公以外の表情はなぜか硬直しているし妖精は老け顔だし、どうにもウス気味悪い映像でした。「東京ディズニーランド」的にきらびやかな北極の世界も、“幻想的”というよりも“商業的”というか…コマーシャリズム臭プンプンで、ちょっと困った。
脚本もなぁ…ネタばれになるから書かないけれど、「またコレかぁ…」という展開。大人は飽きるんじゃないでしょうか? ただ、繰り返しネタが大好きな子どもたちにとっては、きらびやかな映像と目まぐるしい展開そしてなによりサンタの国!…ということで、満足できるのかも知れない。

まあ、いいトシした大人があれこれケチつける映画じゃあないよね。
子どもたちが楽しんでくれればそれでいいんです! 
ただし一緒に観にいった親も楽しめる映画だとは、相当に言いづらい映画であることは間違いないです。

大笑い:
スティーブン・タイラーがエルフの役(…ってもCG)で歌って踊ってました。
娘のリブ・タイラーが『ロード・オブ・ザ・リング』でエルフを演じたからって、親父までエルフの役とは……シャレにしてもなぁ。
もっともこっちのエルフは、サンタの下請けする小人の妖精たちだから設定はまるっきり違うんだけど。